「ぜひ印刷して遊んで」と地域交通を題材にしたカードゲームをPRする学生=鹿児島市の志學館大学
鹿児島市の志學館大学法学部のキャリア教育ゼミ(志賀玲子教授)が、楽しみながら公共交通の現状を知ることができるカードゲームを作製した。インターネットから無料で印刷でき、「運転手不足など地域交通が抱える課題について考えるきっかけになれば」と利用を呼びかける。
ゼミは2024年から「交通と地域活性化」をテーマに活動している。カードゲームは、自治体の地域公共交通計画の作成を担う九州経済研究所(KER)などと協力して制作。ゼミ生は、ゲームの試作版を自治体職員にも体験してもらい、ルールの設定やデザインを試行錯誤してきた。
ルールは、手札の移動者と、運転手と車両のカードを組み合わせ、手持ちの移動者を全て“運搬”すれば勝ち。「運転手の高齢化」や「自家用有償運送の導入」といったイベントカードもあり、あえて運転手のカードは車両より少なめに設定するなど、現在の地域交通の課題を反映している。
4年の立山朱莉さんは「交通課題に触れる機会が少ない子どもにも分かりやすいデザインや用語を心がけた。ぜひ遊んでみて」とPR。志賀教授は「地域交通を意識する人が広がれば、解決策のアイデアも増えていく。高齢者施設や教育機関などと連携して普及させたい」と意気込む。
ゲームは「モビリティマスターズクラブ」で検索し、南日本放送(MBC)のホームページから印刷できる。