2028年3月に廃止されることが決まった県立青少年研修センター=鹿児島市宮之浦
鹿児島県教育委員会は、鹿児島市宮之浦町の県立青少年研修センターを2028年3月に廃止すると発表した。利用する児童生徒の減少や老朽化する施設の維持費などが理由。センターが担っていた県内8カ所の青少年社会教育施設の拠点機能は、南薩少年自然の家(南さつま市)に移管し、機能強化を図る。7日にあった定例会で方針を示した。
センターは1970年10月に開所。宿泊研修を行う小中高校生のほか、企業の新入社員研修なども受け入れてきた。ほかの青少年社会教育施設の職員研修や、体験授業のプログラム開発なども行っている。
県教委社会教育課によると、宿泊利用者は年間5万7850人だった76年度をピークに減少。2023年度は9339人で稼働率は15.8%だった。県は22、23年度に行った施設アセスメントで、老朽化や利用者数の減少、その他の青少年社会教育施設の配置状況から、今後の在り方を検討する方針を示していた。
このほか、南薩少年自然の家と奄美少年自然の家(奄美市)に28年度から、指定管理者制度を導入する。橋口盛文社会教育課長は「各施設を持続可能な運営に転換しながら、機能や体験活動の充実を図っていきたい」と話した。