アーケード整備が予定されているセンテラス天文館前の電車通り=26日、鹿児島市
センテラス天文館(鹿児島市千日町)前の電車通りをまたぐアーケードの着工が、施工業者が決まらず遅れていることが26日分かった。整備主体の実行委員会によると、着工予定の7月の入札には複数社が参加したが想定した建設費との差が大きかった。完成も予定していた来年9月からずれ込む見込み。実行委は「年内にできるだけ早く着工し、2027年3月末までには完成させたい」としている。
実行委によると、資材などの建設コスト高騰、大通りをまたぐ特殊工事になることが影響した。入札に参加した業者と協議を続けており、費用を下げるため設計を一部見直す。当初約2億6000万円を見込んだ建設費は、4億円程度になるとみられる。国補助2億4000万円、市補助7600万円のほか、企業や個人からの寄付で賄う。
設計見直しでも、機能や天文観測所「明時館」にちなむ宇宙をイメージしたデザインに大きな変更はないという。牧野田栄一委員長は「アーケードでつながれば天文館地区の回遊性が増す。補助金の関係もあり26年度末までの完成を目指す」と話した。
天文館のアーケード建設を巡っては、天文館商店街振興組合連合会が地区内2カ所で構想を進め、18年に実行委を設立。21年には金生町の鹿児島銀行本店と山形屋の間に完成させた。