両院議員総会後に記者の質問に答える自民党の森山裕幹事長=2日午後、東京・永田町の党本部
参院選大敗の総括が報告された自民党の2日の党両院議員総会には、執行部の森山裕幹事長に加え、鹿児島県関係の3人も出席した。3人は終了後の取材に「今こそ一致結束を」「再生の道へ努力すべきだ」などと語る一方、総裁選前倒しの是非に関しては現時点で明言を避けた。
森山氏(衆院鹿児島4区)は総会冒頭のあいさつで「国民に寄り添い、暮らしの安心を届けることができなかった。全党一丸となって改革と再生に取り組むことで国民の信頼を取り戻すことができると確信している」などと述べた。
三反園訓氏(衆院鹿児島2区)は総会で「国民主役の政治で再生していくことが重要」などと発言したという。終了後、「総裁はしかるべき時に決断するとしている。物価対策などを求める国民の思いに応えるべく、今は一致結束して前に進む姿を示すべきだ」とした。
宮路拓馬氏(衆院比例九州)は、辞任の意向を示した森山氏について「しっかりと責任を果たされた上での決断だったのだろう」と言及。総裁選前倒しに関しては「党所属の議員として期限内で賛否を判断する」と述べるにとどめた。
「現場の声を丁寧に聞いたいい総括だった」と話すのは野村哲郎氏(参院鹿児島選挙区)。「『今の内閣を動かしているのは森山裕』と評判。政権安定のためにも残ってほしい」と森山氏の幹事長続投を求めた。
◇森山氏記者会見・一問一答
自民党の参院選大敗の責任を取り退任する意向を示した森山裕幹事長(衆院鹿児島4区)の記者会見での主なやりとりは次の通り。
-退任の意向を示した。
「任命権者である石破総裁に進退をお預けした」
-慰留された場合は。
「特に人事において、臆測での質問にお答えすることはあってはならない」
-総裁に提出する紙は辞任願か進退伺か。
「進退伺だと思う」
-総裁が結論を出すまで幹事長の職務は務めるか。
「次の人が決まるまで前任者がというのが党のルール。それはしっかり守る」
-自民党に求められていることは。
「国民政党としてどう信頼を取り戻していくのか、ということに尽きる」
-党のために何をしていくことが必要か。
「一党員として、国会に議席を置く者として党の信頼回復と発展に微力を尽くす」
-他の役員は。
「わが国が置かれている状況を考えると、政治に空白があってはいけない。政務調査会や総務会、広報の関係は引き続き務めてもらうことが重要ではないか。ただ、9月までが現在の役員の任期であり、そこは任命権者の判断があるだろう」