秋空の下、天日干しされる薩摩西郷梅=2日、さつま町中津川
鹿児島県さつま町の特産「薩摩西郷梅」の天日干しが最盛期を迎えている。今季は収量が例年の2割ほどに落ち込むものの、薩摩農産物加工センター(同町中津川)のハウス内で作業が進む。2日は日差しを浴びてしわの入った赤茶色の実が並び、甘酸っぱい香りを漂わせた。
薩摩西郷梅は町内産の南高梅ブランド。6月上旬以降に収穫した完熟梅を約1カ月塩漬けし、暑い日は40度を超えるハウス内で5日間ほど干す。水分が飛んで半分ほどの重さになり、蜂蜜やシソに漬け梅干しに仕上げる。天日干し作業は盆明けに始まり、11月上旬ごろまで続く。
今季の梅干しは、10月以降に町内の直売所やスーパーに並ぶ予定。小坂晃弘センター長(52)は「2年連続で大幅な収量減が続き、ご迷惑をおかけしている。少しでもおいしい梅干しを届けられるよう作業を続けたい」と話した。