戦争体験をまとめた絵本「青い空のおもいで」から
鹿児島県鹿屋市の徳永ナリ子さん(2024年11月に97歳で死去)の戦争体験をまとめた絵本「青い空のおもいで」を、次女の節政玲子さん(67)=いちき串木野市=が自費出版した。「母は、今も世界で悲惨なニュースが続いていることを嘆いていた。平和の実現への一助になれば」と話す。
元は徳永さんが90歳の時に書いた文章。通っていた鹿屋キリスト教会が後世に残そうと、絵を付けて手作りの絵本にしたものを今回、了承を得て製本した。
絵本の中で、徳永さんは「青い空はとても怖かった」と振り返る。戦闘機から街がよく見える「攻撃びより」だったためだ。敵機の攻撃や防空壕(ごう)の中の様子、召集された友達の父親を見送った経験などを紹介。青い空を見上げて平和を願っていると記す。
絵本は徳永さんが過去に暮らした鹿屋、薩摩川内、いちき串木野の各市の図書館に寄贈した。36ページ。非売品。