もはや「既定路線」…日米のオスプレイが鹿児島に続々と集結 基地や民間空港で使い勝手確かめる?日米実動訓練

2025/09/08 20:50
駐機場に相次いで飛来した米海兵隊の輸送機MV22オスプレイ=8日午後0時49分、鹿屋市野里町
駐機場に相次いで飛来した米海兵隊の輸送機MV22オスプレイ=8日午後0時49分、鹿屋市野里町
 沖縄県の米軍普天間飛行場に所属する輸送機MV22オスプレイ5機が8日、鹿児島県鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地に飛来した。陸上自衛隊佐賀駐屯地(佐賀市)のV22オスプレイと共に、11〜25日に計画されている自衛隊との実動訓練「レゾリュート・ドラゴン」に参加する。

 8日午後0時半ごろ、オスプレイ2機が基地の東側から進入し、滑走路の中央付近に着陸した。15分後に3機が滑走路の東側に次々着陸、計5機が格納庫前に並んだ。5機のうち2機が午後2時45分、1機は同2時55分ごろ離陸。約2時間後に3機が再び着陸した。

 米海兵隊第1海兵航空団は鹿屋に飛来するオスプレイの機数や隊員数について「運用上のセキュリティの観点から答えられない」とコメントした。

 MV22は、9日に鹿屋基地へ飛来が計画されている佐賀駐屯地のV22オスプレイと共にレゾリュート・ドラゴンに参加する。オスプレイは離着陸に滑走路が必要ない回転翼機の特徴と固定翼機の速度を併せ持ち、両国は離島防衛の主力と位置付ける。今回は鹿屋基地を航空基盤とし、大分や熊本の演習場で人員や物資、負傷者の輸送を訓練する。

 複数の日米オスプレイの訓練について大東文化大の川名晋史教授は「米軍と自衛隊の協力態勢が進んでおり既定路線だ」と指摘。「今まで使っていない基地や民間空港に離着陸し、整備や給油など使い勝手を確かめたいはず」と話した。

 米オスプレイが県本土を公式飛行したのは18年12月の鹿屋基地周辺が初めて。19年7月には同基地に初着陸し、20、21年の日米合同演習では4機が飛来した。

 米海兵隊は米軍普天間飛行場のMV22について、2024会計年度(23年10月〜24年9月末)に配備数を24機から20機に削減した。

 米オスプレイを巡っては横田基地(東京)所属のCV22が23年11月、屋久島沖に墜落し、全搭乗員8人が死亡した。

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