一番太鼓の合図で激しくぶつかり合う男衆=22日午後8時15分、薩摩川内市大小路町
400年以上の伝統を誇る国の重要無形民俗文化財「川内大綱引」が22日夜、薩摩川内市大小路町の国道3号であった。大勢の市民らが声援を送る中、さらし姿の約3000人が上方と下方に分かれて激しくぶつかり合い、熱戦を繰り広げた。
大綱引は川内川を挟んで北側と南側の二つの会場があり、北側の大小路地区では6年ぶりの開催となった。
午後8時15分、熱気に包まれた会場で一番太鼓が響くと、勢いよく綱を引き合った。両陣営の最前線では互いの引き手を妨害する「押し隊」が入り乱れた。序盤は下方が攻勢をかけ優位に進めた。長時間膠着(こうちゃく)状態となった後、態勢を立て直した上方が一気の反撃で勝利した。
薩摩川内市の平成中学校2年愛甲颯音さんは父親が下方の大将を務めた。「堂々としてかっこよかった。将来は太鼓で出たい」と話した。