40年続いた「24時間」も残りわずか…さよなら桜島フェリー“未明便”――「命にかかわる場合」は運航 経営改善で10月から8便廃止

2025/09/27 21:03
〈資料写真〉鹿児島市街地と桜島をつなぐ桜島フェリー=鹿児島市の鹿児島港
〈資料写真〉鹿児島市街地と桜島をつなぐ桜島フェリー=鹿児島市の鹿児島港
 鹿児島市の鹿児島-桜島両港を結ぶ桜島フェリーは10月1日から、午前0時~3時台に運航する計8便を廃止する。救急搬送などの緊急事態に対応するため、桜島港に船1隻を待機させるが、1984年から40年以上続けた24時間運航に幕を下ろす。

 9月30日は午後11時の桜島港発、同11時半の鹿児島港発が最終。翌10月1日からは午前4時の桜島港発、同4時半の鹿児島港発が始発となる。最終便の後、桜島港に停泊する船内に船長以下7人の乗員が待機し始発の運航を担当するほか、電話受け付けの1人、両港の機械操作員各1人の計10人で緊急事態に備える。

 市は今年1月に深夜便の廃止を発表。2月の住民説明会では緊急車両の搬送以外に「命にかかわる場合」は運航するとの方針を示した。対象は3親等以内の親族。町内会などで説明したほか、住民向けに連絡用の専用電話番号を記したチラシを配布するなど周知を図ってきた。

 10年連続の赤字決算など同フェリーの苦しい経営改善の一環で、8便の廃止で燃料費や委託料で年間約3100万円の経費削減を見込む。

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