中国海洋調査船「向陽紅22」=28日、奄美大島沖(第10管区海上保安本部提供)
28日午前6時15分ごろ、鹿児島県奄美大島周辺の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船「向陽紅22」が、ワイヤーのようなものを海中に延ばしているのを第10管区海上保安本部が確認した。日本に同意のない海洋調査の疑いがあるとみて、無線で中止を要求した。
10管によると、現場は奄美大島の西約379キロの海域。巡視船が中止を求めたがワイヤーのようなものを延ばしたまま航行を続けた。調査船は午前9時45分ごろ、地理的中間線を中国側へ越えた。
10管管内で中国船による同様の調査活動を確認したのは2023年10月の奄美大島沖以来。「向陽紅22」は24年、日本最南端・沖ノ鳥島の北側の海域でブイを設置したのが確認されている。