児童にてっぽうを指導する元力士「湧水」の前田隆貴さん=湧水町の幸田小学校
元力士の前田隆貴さん(28)による相撲の「てっぽう」の授業が、湧水町の幸田小学校であった。3~6年生13人が前田さんやマットなどに向かい、脇を締めて力強い技を繰り広げた。
県教育委員会の「運動大好き“かごしまっ子”」育成推進事業の一環。前田さんは同校から栗野中学校を経て、陸奥部屋に入門した。しこ名は「湧水」。2013年7月場所に初土俵を踏み、23年7月場所で引退した。現在は校区内に住む会社員で、9~10月に5回の授業で腰割りや四股、すり足などを指導する。
この日、前田さんの手本を見た児童は、相手を力強く押して動かすために、力を入れる部位や姿勢などを考え、実践した。6年の花堂颯太さんは「足の親指と腕に力を入れたら、強いてっぽうになった」と満足そう。前田さんは「相撲を通して体の使い方を学び、いろいろなスポーツに生かしてほしい」と語った。