小児科として改修予定の施設の一角=南九州市川辺町平山の南薩ケアほすぴたる
鹿児島県南九州市川辺町平山の南薩ケアほすぴたるは2026年4月、敷地内に小児科を新規開設する。専門医1人と看護師2人を雇用する予定。市内には本年度から常駐の小児科専門医がおらず、確保が急務となっている。市も、開設支援で事業費の最大半分、上限3000万円を補助して後押しする方針だ。
南薩ケアには、内科や糖尿病内科など九つの診療科と、医療と介護合わせて150の病床がある。小児科専門医は、牧角倫之介理事長の兄が県外からUターンして担う。
現在は発熱外来対応スペースとして使われている約130平方メートルを改修して対応する。総事業費や着工時期は未定で、近く補助申請する。
市こども未来課によると、市内の小児科は縮小や廃止が続き、現在は予約診療のみ。子育て世帯が市外の医療機関まで足を運んでいる状況が続いている。開設支援に加え、経営安定支援として看護師らの人件費として年間300万円を計3年間補助する。