鹿児島県内初の2ミシュランキーとなった「忘れの里 雅叙苑」(同社提供)
日本ミシュランタイヤ(群馬県)は9日、独自の指標で国内の宿泊施設を評価する「ミシュランキー」で、最高位のキー(鍵)三つに次ぐ「2ミシュランキー」に、鹿児島県霧島市牧園の旅館「忘れの里 雅叙苑」を選出した。県内の“2つ星”は初めて。
「ミシュランキー」は昨年初めて公表。1970年創業の雅叙苑は、かやぶき屋根の古民家が点在する日本の集落風景を再現しているのが特徴で、地場で採れた素材を使う郷土料理などが人気を集める。昨年の「1ミシュランキー」から一つ評価を上げた。
運営する雅叙苑観光(霧島市)の田島健夫社長(80)は「欧米客の利用が多く、日本の伝統的な暮らしの本質を求める観光への変化を感じている。文化や技術を守りつつ、鹿児島にも素晴らしいものがあると世界に発信したい」と話した。
ミシュランキーは、インテリアデザインやサービスの質、価格に見合った体験ができるなど、五つの基準で評価する。今年は7施設を3ミシュランキー、雅叙苑を含む20施設を2ミシュランキー、101施設を1ミシュランキーとした。
県内では、1ミシュランキーに「sankara hotel&spa 屋久島」(屋久島町麦生)が昨年に続き選ばれているほか、新たに「妙見石原荘」(霧島市隼人)が入った。