大雨で通行止め2カ月超…国道10号・網掛橋、11月中旬にも通行再開へ 地元「年明けを覚悟していたのでうれしい」

2025/10/10 21:30
早ければ11月中旬に通行が再開される網掛橋。復旧工事が進む=10日、姶良市加治木
早ければ11月中旬に通行が再開される網掛橋。復旧工事が進む=10日、姶良市加治木
 8月の記録的大雨から通行止めが続く鹿児島県姶良市加治木の国道10号網掛橋について、国土交通省鹿児島国道事務所は10日、11月中旬にも通行を再開するとの見通しを示した。工事の支障となっていた川底のがれきやブロックの撤去が完了し、工程を精査した。工事は難航も予想されたため、地元から喜びの声が上がった。

 鹿児島国道事務所によると、網掛橋は大雨の影響で川底がえぐられ、橋脚と橋台を支える川底のくいがそれぞれ約3メートル露出した。この2カ所を鉄の板で囲み、補強する工事が24時間体制で続いている。進捗(しんちょく)率は橋脚が6割、橋台は4割。

 今後、板で囲んだ箇所にセメント系の充てん材を入れ、上部をコンクリートで防護する。通行再開後には崩れた護岸の整備に着手する。

 9月に橋近くの7店でつくった網掛橋復興臨時通り会は7日、国道10号沿いに黄色いのぼり旗を並べたばかりだった。川村吉一会長(62)は「再開は年明けを覚悟していたので思ったより早くてうれしい。開通まで会員で力を合わせて、お客さんが戻るよう取り組んでいきたい」と話した。

 網掛橋は長さ60メートル、幅18メートルの片側1車線。1日当たり約2万5000台が通行していた。工事は応急措置で予算は5億3480万円。川底の調査や、がれきの撤去は川の濁りなどで当初難航していた。本格的な復旧工事は、工法を含め今後検討する。

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