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鹿児島県奄美市は17日までに、同市名瀬の山林で、ラン科の絶滅危惧種ダイサギソウ1株がなくなっているのが確認されたと発表した。奄美大島5市町村の条例で島全域での採取が禁じられている。市は盗掘の可能性が高いとして、奄美警察署にパトロール強化を依頼した。
ダイサギソウは、近い将来に野生での絶滅の危険性が高い「絶滅危惧ⅠB類」に分類されている。花がサギの飛ぶ姿に似ている。6日には白い花を咲かせているのが確認されたが、11日にはなくなっていた。地面が掘り返された跡があり、スコップなどを使って採取されたとみられる。
奄美大島は生物多様性が評価されて世界自然遺産に登録された。5市町村の条例で捕獲、採取が禁止されている希少野生動植物は53種で、違反すると1年以下の拘禁刑か50万円以下の罰金が科される。