夏休み明け、担任の個別指導後に自宅で中3自殺――元校長、大声指導は知った上で「教諭として良い評価」 母親は反論 鹿児島地裁

2025/10/24 06:23
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 鹿児島市の公立中学3年の男子生徒=当時(15)=が2018年9月、学校で担任教諭から個別指導を受けた後に自宅で自殺し、生徒の遺族が市に約6580万円の損害賠償を求めた訴訟の証人尋問が23日、鹿児島地裁(前原栄智裁判長)であった。当時の校長は、担任が以前から指導の際に大声を出したり、机やいすを蹴ったりしていたことを認識した上で、教諭として「良い評価」だったと述べた。

 校長は、担任が大声で指導していたことについて「生徒がうそをつくこともあるので、大きな声で指導せざるをえない場面があった」と証言。学級経営力や生徒指導力を踏まえ、評価していたとした。市教育委員会の第三者調査委員会が21年に「個別指導が自死の引き金になった可能性は高い」と結論付けたことには、「一面的にはそういう部分もあった」と述べた。

 男子生徒の母親は「社会一般ではパワハラに該当する行為を『指導』で済ませてほしくない」と主張。改めて不適切な指導が自殺の原因になったと訴えた。

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