鹿児島大雨で斜面崩壊、集落襲う 水あふれ、各地で被害

2025/08/08 17:19
 大雨で斜面が崩れ、民家が倒壊した鹿児島県姶良市の現場=8日午後4時28分
 大雨で斜面が崩れ、民家が倒壊した鹿児島県姶良市の現場=8日午後4時28分
 道路には水があふれ、崩れた斜面が山間の集落に流れ込んだ。8日未明から鹿児島県に降った大雨により、道路が寸断され、孤立する集落もあった。倒れた民家での捜索活動は難航した。

 住民の女性1人と連絡が取れなくなった姶良市蒲生町白男。民家などが並ぶ集落裏手の斜面が竹林とともに崩壊、茶色い山肌がむき出しになった。土砂は複数の建物に流れ込んだとみられ、警察や消防が約50人態勢で捜索。倒れた民家の屋根に開いた穴から消防隊員がロープを下ろし、中に入っていく姿もみられた。

 氾濫危険水位を超えた姶良市内の網掛川では、川沿いの道路が一部崩壊し、ガードレールごと川に落下。目撃した建設業岩下裕一さん(41)は「ここまでの災害は経験がない。道路巡回の業務も請け負っており、土砂災害に遭わないだろうか」と不安げに話した。

 大雨特別警報が出た霧島市では、中心部でも住宅街に水が流れ込んだ。内村一弘さん(84)は早朝、近所の人の声で目が覚めた。「また降り出さなければいいが」と心配そうに、自宅の周りを片付けていた。

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