ストーカー危険性過小評価と県警 川崎の女性殺害、体制が形骸化

2025/09/04 11:34
 神奈川県警察本部
 神奈川県警察本部
 神奈川県警は4日、ストーカー被害を訴えた川崎市の岡崎彩咲陽さん(20)が殺害された事件の対応を巡る内部検証結果を公表した。付きまといの相談や犯罪被害を示す情報がある中、危険性・切迫性を過小評価し、安全確保措置や必要な捜査態勢を取れなかったと認定。相談を受けた川崎臨港署や県警本部の体制が形骸化し、連携不十分で機能を発揮できなかったとした。和田薫本部長は記者会見で「重大な結果が発生し重く受け止めている」と述べ、遺族に直接謝罪したと説明した。

 県警は本部長を含む関係者計43人の処分を発表。組織の「司令塔」を担うポストを新設し体制を強化するなどの対策を明らかにした。

 岡崎さんの父鉄也さん(51)は横浜市内で記者会見し「誰がどういう処分をされても関係ない。彩咲陽が戻ってくるわけじゃない」と述べた。

 検証報告書によると、昨年6月、岡崎さんから交際中の白井秀征被告(28)=殺人罪などで起訴=とけんかをしたと署に通報があり、DV事案と認知。交際が解消したとの説明を受け7月に対応を終えた。

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