首相官邸(手前)と国会議事堂(奥)=東京都千代田区
自民党総裁選(10月4日投開票)で選ばれた新総裁が、石破茂首相の後継となる新首相に就く公算が大きくなった。立憲民主、日本維新の会、国民民主3党の国対委員長が30日、首相指名選挙の対応を協議したが、一致しなかった。政府、自民党は臨時国会を10月14日以降に召集する方向で調整に入った。関係者が30日、明らかにした。
通例は総裁選後速やかに臨時国会を開き、首相指名を経て新内閣を発足させる。今回は少数与党のため、政権運営の安定化に向けて野党との政策協議を優先する。10月下旬に控える外交日程も考慮して最終決定する。
小泉進次郎農相(44)や高市早苗前経済安全保障担当相(64)ら総裁選の5候補は、野党との政策協議に意欲を表明している。いずれも野党の協力を得て、物価高対策を盛り込んだ2025年度補正予算案の成立に道筋を付ける狙いがある。高市氏は、首相指名までの連立拡大を目指すと言及している。
自民の坂本哲志、立民の笠浩史両国対委員長は30日、国会内で会談した。笠氏は、政治空白の長期化に懸念を示した。