任命式と認証式を終え、写真に納まる高市早苗首相(前列中央)と閣僚ら。憲政史上初となる女性首相による内閣が発足した=21日午後9時7分、宮殿・北車寄
自民党の高市早苗総裁(64)は21日、衆参両院本会議の首相指名選挙で第104代首相に選出された。女性の首相就任は憲政史上初。皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て自民、日本維新の会による連立政権が正式に発足した。高市首相は21日夜、初閣議に臨み、物価高対応を含む経済対策について、党派を超えた議論も踏まえて策定するよう指示、対策の裏付けとなる2025年度補正予算案を提出するとした。
これに先立つ記者会見では、今国会でガソリン税の暫定税率廃止法案の成立と、「年収の壁」引き上げに意欲を示した。
連立の枠組みは変更されたが、少数与党に変わりはない。政策実現には野党との交渉が不可欠で、石破政権と同様に多難な政権運営が待ち受ける。閣僚人事では、故安倍晋三元首相が会長を務めた保守系議員連盟「創生日本」から多く起用し、保守色を鮮明にした。
首相は会見で「決断と前進の内閣だ。強い日本経済をつくり上げ、外交・安全保障で日本の国益を守り抜く」と述べた。