中国の孫衛東外務次官=2023年2月、外務省
【北京共同】中国の孫衛東外務次官は13日、金杉憲治駐中国大使を呼び出し、台湾有事は存立危機事態になり得るとした高市早苗首相の国会答弁に抗議し、撤回を求め報復の可能性を示唆した。船越健裕外務事務次官は14日、中国の呉江浩駐日大使を呼び出し、答弁に対する駐大阪総領事の投稿を巡り強く抗議した。日中両政府が発表した。中国は日中関係が改善の兆しを見せていた近年で異例の強硬姿勢を示し、日中は非難の応酬となった。
習近平指導部は台湾統一を中国の「歴史的任務」とし、高市氏の答弁を容認しない構え。中国の政府機関やメディアは14日、対日批判を強めた。
木原稔官房長官は14日「台湾海峡の平和と安定は国際社会全体の安定にとって重要だ」と強調した。答弁は日本政府の従来の立場を変更するものではないと中国に説明したと明らかにした。
中国国防省は14日、日本が台湾情勢に武力介入すれば「中国人民解放軍の鉄壁の守りを前に頭から血を流し、悲惨な代償を払う」と警告する報道官談話を発表した。