〈関連〉準決勝の前半2分、先制点を決め喜ぶ神村・名和田=白波スタジアム
サッカーの第103回全国高校選手権鹿児島県大会は16日、鹿児島市の白波スタジアムで準決勝があった。第1試合は鹿児島城西が3-1で鹿児島を下し、2年連続で決勝へ進んだ。第2試合は神村学園が9-0で鹿児島実を破り、16年連続の決勝進出を決めた。決勝は17日午後0時35分から同会場である。
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主将の鮮やかな一撃が神村のゴールラッシュを呼び込んだ。試合開始直後、エース名和田が決めた先制点をきっかけにチームは9得点快勝。8連覇に王手をかけ「チームでいい(相手の)崩し方ができた」と胸を張った。
「入りの一発を狙っていた」と相手GKが前に出たのを見逃さなかった。中央で切り返し右足を振り抜くと、ミドルシュートが糸を引くようにゴール左に吸い込まれた。
GKが一歩も動けない圧巻のゴール。有村圭一郎監督は「相手の心を折った」とたたえた。「(名和田)我空が決めるとチームの熱量が上がる」とMF鈴木。その後はボールを奪えばほとんどがシュートまでつながり、攻勢が衰えなかった。
高校入学後に回転など自分の持ち味をつかんでシュートの精度が向上したという。ハットトリックに1アシストと圧倒的なこの日の内容にも「まだまだ質にこだわらなければ」と慢心はない。
「最大のライバル」の鹿城西とは県総体決勝で1点差だった。「簡単にはいかない。死に物狂いで全国出場権を取る」と気を引き締めた。