鹿児島市立武岡小学校|歌い出し通り自慢のパノラマの景色が広がる

2024/09/03 05:00
校庭に面した1号校舎は長さ95.9メートル。児童が急増した開校当初をしのばせる=鹿児島市の武岡小学校
校庭に面した1号校舎は長さ95.9メートル。児童が急増した開校当初をしのばせる=鹿児島市の武岡小学校
 標高107メートルの高台に立つ武岡小学校(鹿児島市)は、1号校舎から望む景色が自慢の一つ。<大空はるか 明けわたり 火の島のぞむ 丘の上>の歌い出し通りのパノラマが広がる。

 校歌は開校翌年の77年9月に制定された。作詞は市町村歌や校歌を多数書いた内与詩守(よしもり)さん。「この景色を眺めてイメージを膨らませたのかも」と猿渡功校長(57)。作曲は、鹿児島作曲協会の兼廣晨史さんが手がけた。

 1~3番とも<武岡小の 子どもです>で終わるのがユニークでかわいらしい。1、2番はよく学び元気に育つ姿、3番は参勤交代に使われた校区東端の水上坂(みっかんざか)に思いをはせ、未来を切り開くのは自分たちと歌い上げる。

 80年代に「日本一のマンモス校」と呼ばれたが、児童数はピーク時の約1割に減り、65歳以上の校区住民は4割を超えた。開校時2年生だったクリーニング店主、大迫正明さん(54)は「武岡小は団地の歴史そのもの」と語る。

 近年は、中心市街地に近いエリアとして転入が相次ぐ。大迫さんは「『武岡小の子どもです』と歌う子が増えてほしい」と願う。

●メモ 1976(昭和51)年に西田、原良、田上の3小学校から分離して開校。戸建てや市営住宅が続々完成し、81~87年度は児童数2000人を超えた。最も多かったのは84年度の2288人。89年に武岡台小と分かれた後は減り続け、現在は261人。

■鹿児島市立武岡小学校 校歌
作詞・内与詩守
作曲・兼廣晨史


大空はるか 明けわたり
火の島のぞむ 丘の上
大きな心 つなぎあい
すすんで学ぶ その姿
武岡小の 子どもです


みどりの樹々に 鳥もきて
季節の花が 咲きかおる
扇の庭で はねながら
すくすく強く のびてゆく
武岡小の 子どもです


むかしの夢を ふるさとを
水上坂が たたえてる
あらたな知恵を かさねつつ
日本のあすを ひらくもの
武岡小の 子どもです

校歌の風景

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